願いの叶え方:30歳で山の中に手作りの木の家を建てた私の場合
Artistの
紫乃~murasakino~と申します。
SHI-NO と呼んでくださいね。
主にアクリル絵の具を使い
絵を描いたり
写真を撮ったり
花を活けたりすることで
本当の自分を表現し
人を癒したり勇気づけたりすることを
ライフワークにしています。
詳しいプロフィールはこちら
私は29歳の夏
自分の理想とする土地に出会いひとめぼれし
翌年1月に田舎に移住し
下宿させてもらいながらコツコツ家を作り
10月には作りかけでしたが住み始めることができました。
2020年現在セルフビルドで家を作ることが一般化し
挑戦される方もたくさんいらっしゃいますが
当時は情報も少なかったし女性一人で挑戦するのは
珍しかったと思います。
最後まで読んでいただいたら
実力もない
お金もない
パートナーもいない私がどうやって
願いを叶え家を作ることができたのか
お分かりになると思います。
あなたの願いを叶えるためのヒントになり
一歩踏み出す力になれば幸いです。
私の願いは 自然の中に自分で家を作ること
20代の頃
自然農や自給自足的な生活
自由な生き方などの本を読んでいたためか
いつの頃からか
自然の中に自分で家を作ってみたい・・・
という思いが芽生えていました。
「100万円の家作り」という本を
お気に入りの自然食レストランで見つけ
家ってこうやって作るんだ。
工夫すれば100万円でも家ができるんだ!
すごい!と思っていました。
しかし
理想的な場所を実際に探すことはしていなかったですし
いつか同じ価値観のパートナーができたら
やってみたいなあ・・・くらいの感じでした。
引き寄せの法則を知らなくても引き寄せられた
2007年にロンダ・バーン著
「ザ・シークレット」が発売されブームになり
いわゆる「引き寄せの法則」という概念が
一般化し思考は現実化するということが
知れ渡りました。
しかし
当時の私はそんな法則があるとは全く知りませんでしたが
それまで直感に従い人生を進めてきたことにより
不思議な縁で願いが叶うことになったのです。
おじぞうさまに導かれ
プロフィールに詳しく書いていますが
22歳の時、京都のとある陶器屋さんの
ショーウィンドーに飾られた小さなおじぞうさまに
惹かれて店内に入ったことで、そこの店主と知り合い
陶芸を教えてくれる学校が存在することを
知りました。
それまで勤めていた神戸のホテルを辞め
陶芸の学校に1年通い窯元(陶器を作る会社)
に就職しました。
仕事が終わると夜は自分の作品作りに
没頭していました。
その時なぜか夢中になっておじぞうさまを
作っていて
年に一度のせともの祭りに出店した際
食器と一緒におじぞうさまを店に並べて
いました。
若い子がおじぞうさまを作っているのは
珍しいと興味を持たれたお客さまに声を
かけられました。
その方とのご縁がきっかけで知り合った
建築会社の社長さんにバックアップしていただき
家を自分で作ることができたのです。
今、振り返ればすべての点と点が家を作るという
ことへと繋がっているのが見えますが
当時はふとした思いつきで京都に出かけたことが
こんな大きなことに繋がっているなんて
想像もしていませんでした。
いい土地があるんだよ
「いい土地があるんだよ」
何だか怪しい不動産屋の常套句のようですが
そんなことでは全然なくて
ある時建築会社の社長さんがふとつぶやいた
言葉でした。
その土地は売りに出されている土地などでは
なく山の中のお百姓さんの土地で
とっても気持ちのいい落ち着く場所だから
時々ぼーっとしてくるとのことでした。
社長さんの人柄や価値観を伺って
こんな方が「いい土地」と言われる所って
どんなにすばらしいと所なんだろう?
と興味が湧き「そこに行ってみたいです!」
とその場で言っていました。
ひとめぼれ
お盆休みを利用して両親と妹も一緒にその
「いい土地」を案内していただきました。
眼下には田んぼが東西に広がり
その周りをくるっと山に囲まれた
その土地に立った時
風がさーっと吹き抜けました。
お盆の暑い時期、まして山に囲まれたこの
地形で風が吹き抜けるのを不思議に感じました。
頬に涼やかな風がなでるのと同時に目の前の
青々とした稲も風の姿を現すように右から
左へとそよいでいました。
なんて気持ちのいいところなんだろう・・・
ここに住みたい!
ひとめぼれでした。
本気で叶えたいのか
夢のような空間から日常に戻り
本当にそこに住みたいと思っているのか
疑いが湧いてきました。
一時の気の迷いかもしれない。
と思ったのです。
ですので、もう一度一人でその土地を訪れ
自分の心に聞いてみようと思いました。
迷いながらその場所へ
前回は社長さんの車に乗せてもらって
行きましたから山の中のその場所がよくわからず
さんざん迷って何とか行き当たりました。
もうすっかり稲が刈り取られ
切り取られた株だけが整然と
並んでいました。
一見するとさみしい景色でしたが
私にはそれでもここに住みたい!
という魅力を感じ決意しました。
現実の調整
ここに住みたい!と思ったのはいいのですが
現実の世界をそちらにシフトして
いかなければなりません。
まずはその時工務店に努めていたので
退職の意思を伝えなけなくては・・・
そして私の代わりの人を雇ってもらって
仕事を引き継がなくてはいけません。
しかし、その踏ん切りができずにいると
なんと!まだ求人を出す前に
事務職希望の方から面接の申し出がありました。
そして私が面接をしてこの方なら任せられる
と思い採用させていただきました。
必死で仕事を教え頃合いを見て
退職の意思を伝えることができました。
反対勢力
仕事の方はすんなりとコトが進みましたが
問題は両親でした。
一緒に山の中の土地を見に行き
その土地のことは大変気に入っていました。
しかし、娘が一人で山の中に家を建てたいと
無謀とも思えることを言い出したものだから
びっくり仰天!!!
当然猛反対です。
ここで引き下がれば願いなど叶うはずが
ありません。
その時の私は
反対されようとも絶対家を作りたい!
と心に決めていました。
ですので必死で両親を説得。
最初に母が
この子は言い出したら聞かないと諦め許可してくれ
父のことも一緒に説得してくれました。
何を信じるかで行動は変わる
家を自分で作りたい!
と夢は持っていましたが
自分でやれる!と思えなければ
前に進むことはできなかったと思います。
当時貯金も100万円くらいしかなかったし
もちろんそれまで工務店には務めていましたが
工具に触ったこともありませんでした。
そんな私がどうしてやれる!
と思ったのでしょうか?
それは
「家って簡単だよ!手伝ってあげるよ」
と社長さんに言われ素直?が取り柄の私は
そうなんだ簡単なんだ。
と思ってしまったのです。
家作りはとても一人でできるような
簡単なものではない。という思考だったら
きっと夢のままで終わっていたと思いますが
自身でも建築の仕事を始める前に
全くの初心者で
仮設の住まいと
3階建ての鉄骨の事務所兼自宅を
セルフビルド(事務所の鉄骨は業者が
組み立て)で建てた経験がある社長さんの言葉は
充分私の思考を変化させる説得力がありました。
いろいろな人に助けられながら
さあ、いよいよスタートです。
昼間は社長の建築会社で働かせてもらい
夜は自分の家のことを進めます。
まずは間取りの計画です。
私が鉛筆で適当に描いたものを
社長がCADで図面に起こしてくれました。
何度も何度も修正を加え
最適な間取りができました。
(今現在でも全く間取りの不満がありません)
間取りが決まると今度は家の建て方を
どうするかです。私は現場の土を活かして
土壁作りの家を希望していましたがそれは
私の実力以上のことだからと
珍しく反対されました。
じゃあどうしよう・・・
自然素材の家にしたいんだけど・・・
すると仕事で取引のある木材加工の
会社の方が
注文があったから用意した木材が
キャンセルになって困っているんだけど
安くするから買ってくれないかなあ・・・
こんなお話しが舞い込み
家の建て方を横積みのログハウス形式に決め
その木材を分けてもらうことにしました。
そうしてログハウスとしての図面を起こし
早速加工に入りました。
作り方は横に積んでいくだけの単純な作業
ですが
部品を準備するのが本当に大変でした。
どの壁にどの部品を使うのか把握しながら
一本一本不慣れな工具を使いながら
加工していきます。
仕事が終わってからや休みの日もすべて
家作りにあてコツコツ作業を進めます。
両親も遠方から作業を手伝いに何度も
足を運んでくれました。
当初は反対していましたが実際に計画が進み
出したら快く手伝ってくれました。
そしてそれまで私が生活費として家に入れて
いたお金を全部取っておいてくれていて
それを建築資金の足しになればと
申し出てくれました。
驚きの体験
材料をすべて用意し
現場をユンボを使って社長に整地してもらい
いよいよ基礎工事にとりかかります。
7月の炎天下のなか助っ人数人とともに
一輪車に生コンを入れてえんやこらやと運び
準備しておいた基礎の型枠に流し入れる
作業です。
数時間この作業をして手伝いに来てくれた
人たちはバテ気味。
でも、私は全く疲れないのです。
材料の加工の時もそうでしたが
自分の家を作るモードであるときは
全く疲れないんだ!という経験をしました。
同じ作業でもこれがやらなければいけない
仕事となった途端に疲れを感じるから
不思議なものです。
精神が肉体に与える影響って小さくないのですね。
本体の組み立て
基礎のコンクリートが固まり次は刻んで
おいた木材を横積みしていく作業です。
毎日仕事が終わり夕方現場に行き
一段一段積んでいくのを繰り返します。
ある程度の高さまで出来たら足場を組んで
25段まで積みあげました。
このころになると遠巻きで見ていた人も
手伝ってくれ重い部材を高い所へ運んで
もらったり建築が大好きだという
もと呉服屋さんのオジサンが手弁当で
手伝ってくれたりと随分助けて
もらいました。
この土地の地主さんはお百姓さんですが
現役の大工さんでもあって手伝っても
いいものか・・・
と横目で見ていたそうです。
が屋根の骨組みを組んで天井板を
張っている時
手伝いを申し出てくれました。
10センチ幅のヒノキの板を張っていたの
ですが木は乾燥が進むと縮んできます。
そうすると数年後に隙間ができてしまうので
なるべく板と板の隙間がないようにして
くぎを打つのですがコツがあるのです。
私が打ち付けたところは現在3~5ミリくらい
見事に隙間ができていますが地主さんに
やっていただいたところは今でもぴっちり
くっついていて名前が書いてあるわけでは
ないのにこのあたり・・・とわかります。
屋根工事
ログハウスの欠点は構造上屋根工事が
最後になることです。
セルフビルドで建てる方が週末だけ利用
しながら建てようとすると
雨ざらしになる時間が増え木も傷み途中で
諦めてしまう方もいるようです。
ですので屋根を葺くまではなるべく集中して
素早く作業を進められるといいですね。
さて、うちの屋根の形は切妻と言われる
単純な形なのですがロフト空間を設けるため
90度のとんがり屋根になっています。
一般的な家の屋根のように上に登って作業を
するということができません。
ですから屋根に沿ってさらに足場を組まなければ
いけないしその足場の上で作業すると
効率も悪くなります。
さてさてどうしましょう・・・
そこで社長が発想の転換をして驚きの方法で
屋根を葺いてくれました。
ここに記すと問題があるかもしれないので・・・
詳しくは書きませんがアッと驚く方法です。
正攻法でうまくいきそうにない時に
社長は全く違う発想で問題を解決することが
よくありました。
とにかく引っ越し
勤め先の隣にある地元の人しか来ないような
喫茶店のおばあちゃんのところに間借り
しながら家作りを進めていました。
半年くらいお借りしたいと伝えていたものの
すでに10ヶ月くらい経ってしまっていたので
「早くしないと・・・」と思っていました。
ですので安く分けてもらったため
各窓色違いになったアルミサッシを取り付け
コンパネで簡易的に玄関ドアを作り
中の造作はこれから・・・
というところで引っ越しをしてしまいました。
その当時私の家の周り見渡す限り田んぼと
山に囲まれ人工物が一切ありませんでした。
知り合いの方には
「隣がないようなところにはよ~住まない
(とても住めない)」
と言われてしまいましたが
私にとっては洗濯ものひとつ干すにも気を
使わないといけないような都会の生活の方が
不安がありました。
でも、ここは自然に抱かれたような安心感があり
怖いと思ったことは一度もありません。
周りの方々も気にかけてくださってるし
見慣れない人がくればものすごく
目立つ環境です。
でも、こういう環境で一人でも暮らせるメンタルは
「自然の中に自分で家を作りたい!」という願いを
叶えるには大きな要素を占めているかも
しれませんね。
願いの叶え方
私は自分の家を自分で作るという経験を通し
『本当にやりたいと思っていることは
叶うんだ』
という確固とした自信を得ることが
できました。
自分に実力がなかろうが
誰かに反対されようが
絶対にやりたいと思えたことは
いろいろな方に助けていただきながらも
形になることがわかりました。
なんとなくあこがれているとか
いつかこうなったらいいなあ~と
頭だけで考えているだけだったり
助け舟を最初から期待しているようでは
いくら引き寄せようと願ったところで
叶うことはないと思います。
心の底からそのことを願い
やれると信じ
行動を起こせば必ず結果が伴ってくると
思います。
そのことをお伝えしたいと思ってこの記事を
書きました。
しかし、現在アーティストとして独立して
いろいろなことに直面します。
すぐに
わたしやったことないし~自信がないし~
というマインドに引っ張られるので
皆さんに何でも本気で願ったことは叶うんだよ
とお伝えしたいと言いながら
自分自身に言い聞かせて前に進んでいる
状態です(笑)
どうでしょうか?あなたは
何か叶えたい願いはありますか?
何か始めたいとウズウズしてきましたか?
家を自分で作るという
無謀とも思えることでも
本当にやりたいことならあきらめない限り
願いは叶うんですよ!
是非心の声に従い
願いを叶えてくださいね!
まとめ
- 本気で願い
- できると信じ
- 行動に移せば
願いは叶います。
いくら理想のイメージを膨らませても
本当に心から願っていなければ
願いは叶わないと思うのです。
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